Fish Food Times

平成17年 7月号



今年のうなぎは高い。

1尾では1,000円を超える長焼きも、スライスして半分や1/3尾分なら買える。こんな切り方なら、そのまま酒の肴にも良いし、奥さんがウザク用に切る手間も省けるというのも嬉しい。

うなぎ蒲焼スライス


やはり何と言ってもうなぎ蒲焼は、柔らか過ぎない固さが有り、しかも、甘すぎず、その香ばしさを味わえるようなものを食べたい。


それにしても、今年はうなぎが高い。原因は日本で今年はシラスが6トン前後しか採捕できず、日本の養鰻業者がその不足するシラスを中国や台湾から、平均して1kgで65万円という高い値段で買い集めたのも一つの要因のようである。(ちなみに昨年は1kgで25万円だった)

また、5月末現在の財務省貿易統計によると、中国や台湾から輸入している活鰻や加工うなぎも軒並み上昇しており、活鰻は昨年平均1kg1,051円だったのが、1kg1,348円へと約30%アップし、加工うなぎは平均1kg1,297円だったのが1kg1,490円へと約15%へとそれぞれアップしている。

しかし、あまりにも高い価格となって末端の売れ行きが鈍ってしまったためか、特に太物と呼ばれる大きなサイズはこのところ値崩れを起こしており、丑の日までは波乱含みの様相を呈してきた。だが、細物の中小サイズは依然強気の価格が続いていて、簡単には安値とはなりそうもない。

今年の丑の日はどんな価格が形成されるかまだわからないが、少なくとも昨年よりは高い売価となることは間違いないだろう。こんな時こそ商品化に一工夫してお客様の不満を和らげるようにしなければならない。そのためには、スライスしたうなぎ蒲焼きのようなものを品揃えして、お客様が購入単価を引き下げられるような努力をしてみても面白いのではないだろうか。


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